今現在ご家族3名様での生活の場となる住宅を計画。
ご主人の実家の敷地内の和風の庭の一角を利用しての建築となるため、ご実家から見える庭の風景を損なうことなく、また今回の住宅からも庭の風景を楽しめる、そんな建物配置、各部屋の配置に重点をおきました。
ご実家は純和風住宅であるため、街並みの景観を鑑み、外観は和風を感じられる大屋根を採用。なるべく低重心の落ち着いた雰囲気とし、奥様が小さなお子さんを連れて両手がふさがっていても雨に濡れないよう車1台分のビルトインガレージを配置しました。
1階のリビングは、日本庭園を存分に楽しめるよう大きなFIX窓を設け、かつ近隣住宅からの目線にも配慮した設計としました。
内部の素材にも和を感じられるようにタモ材を採用。天井、家具など様々な部分へ様々な木の表情が感じられる内観としました。また和室はリビングと繋がっているためクロス貼りとしましたが床の間には黒の拭き漆を塗り日本の伝統と和の奥ゆかしさを感じられる空間となりました。
性能面でもゼロエネルギー住宅の認定を受けており、断熱性能・気密性能にも配慮した住宅となり、ハード、ソフト両面にバランスのとれた建築となりました。生活し3か月を過ぎた今、電気の自給率170%となっており、性能を裏付けています。
外構の石、樹木もそのほとんどを元々あったものを再利用しており、ご主人がそこで育ってきた思い出を次世代へ引き継ぐ、そんな空間にできたのではないかと思います。