
石川県で平屋の住まいを選ぶ方が増えています。
高齢化が進む地域特性も理由のひとつですが、雪や湿気といった北陸ならではの気候に合った構造が支持されている理由です。
また、ワンフロアで暮らしが完結するため家事動線もスムーズで、将来を見据えた住まいとしても注目されています。
本記事では、石川県における平屋住宅のメリットや注意点から、費用相場、補助金制度まで、初めての家づくりにも役立つ情報を詳しく解説します。
Contents
石川県で平屋が選ばれる理由、メリットを紹介

石川県で平屋住宅が選ばれる背景には、地震や強風、積雪といった自然環境への適応性の高さに加え、高齢化社会に対応した暮らしやすさが挙げられます。
より詳しく、地域特性に合致するメリットについて解説します。
- 重心が低くなり耐震性が高くなる
- 高さを抑えられることから強風にも強い
- 屋根の雪下ろし作業を安全に行える
- 雨雪による湿気に対するメンテナンスが容易
- 高齢化の進む地域でのバリアフリー需要に合う
- 需要が高く、賃貸や売却も比較的容易
重心が低くなり耐震性が高くなる
平屋は構造上、建物全体の重心が低くなるため、地震時の横揺れに対して安定した構造です。
耐震性の面で有利であり、大規模地震の揺れを受けても構造的損傷が発生しにくい点は、近年地震が多い石川県において大きな安心材料となります。
〈関連ページ〉地震に強い家とは?10の特徴、建物の構造(木造・鉄骨・RC)による違い、石川県の地震事情も解説
高さを抑えられることから強風にも強い
石川県は季節風や日本海側の強風の影響を受けやすく、住宅の耐風性も重要となります。
平屋は建物の高さを抑えられるため、風圧の影響を最小限に抑えることが可能です。
屋根材や外壁材の耐久性にも関わりますので、風害リスクを軽減する堅実な選択肢といえます。
屋根の雪下ろし作業を安全に行える
多雪地帯に分類される石川県では、積雪時の屋根管理が重要な課題となります。
平屋は屋根が低いため、雪下ろしや点検作業を地上または低所から安全に行える点がメリットです。
作業時の転落事故リスクを軽減でき、高齢者の方にも配慮された設計が可能です。
〈関連ページ〉住まいの雪対策はどうすれば良い?屋根材の選び方やあると便利なプランもご紹介
雨雪による湿気に対するメンテナンスが容易

北陸特有の高湿度環境では、住宅の耐久性確保において湿気対策が不可欠です。
平屋は構造がシンプルで、屋根や外壁、床下の点検や補修がしやすいため、雨雪による劣化を早期に発見し、メンテナンス費用を抑えることができます。
建物をよい状態に保つことができますので、長期的な資産価値の維持にも効果的です。
高齢化の進む地域でのバリアフリー需要に合う
石川県では高齢化率の上昇に伴い、段差のない安全な住環境へのニーズが増加しています。
平屋は生活空間がワンフロアに集約されているため階段移動が不要で、将来的な介護や車椅子対応にも適応しやすい構造です。
需要が高く、賃貸や売却も比較的容易
平屋住宅は幅広い世代に需要があり、特にシニア層や小さなお子さまのいらっしゃる若年ファミリー層からの支持が厚い傾向にあります。
市場価値が安定しているため、ライフスタイルの変化で賃貸や売却をする際も、流動性が高く資産としての柔軟性を持ち合わせている点は大きな強みです。
このように、平屋は石川県でのライフスタイルに適合した住まいですので、選ぶことで快適な住環境を実現可能です。
より詳しく、平屋のメリットについて知りたい方は、『デザインと高性能 細心設計のフジタ』まで、お気軽にご相談ください。
※建築予定地が施工エリア内(石川)の方のみ対応させていただきます。
平屋を選ぶ注意点、デメリットも確認

石川県で平屋を検討する際は、自然環境や敷地条件を踏まえた慎重なプランニングが欠かせません。
特に注意が必要な点は、以下の4つです。
- 屋根の面積が広く、断熱性が求められる
- 建築に広めの土地が必要になる
- 間取りによっては日照不足になることがある
- 二階建てと比較して建築費が高くなりがち
平屋は屋根の面積が広くなるため外気の影響を受けやすく、断熱性や気密性に優れた仕様でなければ暑さ、寒さを感じる可能性があります。
また、平屋には比較的広い敷地が必要となり、市街地では土地取得コストが高くなるケースに注意が必要です。
さらに、間取りや建物の配置によっては日照が確保しづらい点、構造はシンプルでも必要な屋根や基礎の面積が大きくなるため、建築コストは同じ床面積の2階建てより割高になる傾向があります。
〈関連ページ〉もしも平屋を建てるなら…考えておきたいポイントと注意点
石川県のエリアごとの特徴を確認
ごとの特徴を確認.jpg)
平屋が似合う石川県では、大きく「金沢周辺」「加賀・白山地方」「能登地方」の3つに分けられ、平屋住宅を検討する際も、それぞれの特性に応じた判断が求められます。
- 金沢周辺:都市機能が充実している一方で、土地価格が高く敷地面積が限られる傾向。コンパクトな平屋設計が求められる。
- 加賀・白山地方:比較的広い土地を確保しやすく、郊外型の平屋に適したエリア。静かな環境でのびのびとした暮らしが可能。
- 能登地方:高齢化が進み、バリアフリー住宅のニーズが高い地域。地震リスクや災害への備えも検討が必要。
各エリアの特性を踏まえた土地選びが、快適な平屋暮らしの第一歩となります。
〈関連ページ〉石川県の住まいの特徴とは?石川の気候風土に合った新築や補助金紹介
石川県における平屋住宅の費用相場

石川県で平屋を建てる場合、気になる点はどの程度の費用がかかるのか、ということです。
平屋を新築する際の平均的な費用を確認しましょう。
石川県の土地購入費用相場
はじめに、石川県で土地を購入する場合の坪単価を確認します。
令和7年度の公示地価、および坪単価、例として60坪の土地を想定した場合の価格は以下のとおりです。
自治体 | 平均価格(円 / m2) | 平均価格(万円 / 坪) | 平均価格(万円 / 60坪) |
---|---|---|---|
金沢市 | 90,600 | 29.9 | 1,794 |
白山市 | 52,000 | 17.1 | 1,026 |
小松市 | 31,000 | 10.2 | 612 |
七尾市 | 22,500 | 7.4 | 444 |
加賀市 | 18,500 | 6.1 | 366 |
このように、建築を予定する地域によって土地の価格は大きく異なります。
また、同じ市町村でも中心部と郊外では地価は変わりますので、「金沢市は高いから諦めよう」と思わず、候補となるエリアを広げることが重要です。
新築平屋の坪単価と建築費相場
続いて石川県における平屋の坪単価、および建築費の相場を確認します。
住宅金融支援機構が公表しているフラット35利用者調査によると、石川県における建築費の平均額は3,153.9万円(平屋、二階建て含む)です。
一般的に平屋は総二階建てと比較して10~20%ほど建築費が高くなるとされていますので、10%を掛けると3,469.3万円となります。
石川県で平屋を建てる場合の費用目安
ここまで確認した土地と建物の価格から、石川県における平屋建ての費用の目安を確認しましょう。
自治体 | 平均価格(万円 / 60坪) | 平屋建築価格(万円) | 総額(万円) |
---|---|---|---|
金沢市 | 1,794 | 3,469 | 5,263 |
白山市 | 1,026 | 4,495 | |
小松市 | 612 | 4,081 | |
七尾市 | 444 | 3,913 | |
加賀市 | 366 | 3,835 |
特に土地価格が高めの金沢市や白山市においては、総額が高く感じられます。
一方で注文住宅で家を建てる場合、土地も建物も仕様や広さを自由に選べますので、ご予算や理想の住まい方に合わせて建物や土地の広さや仕様を調節することも可能です。
石川県で平屋を建てる場合、紹介したように広さや地域によって建築総額は大幅に変わります。
建物と土地の大きさや仕様によって金額は変わりますので、具体的な費用について確認したい方は、『デザインと高性能 細心設計のフジタ』まで、お気軽にご相談ください。
※建築予定地が施工エリア内(石川)の方のみ対応させていただきます。
お得に家を建てる「石川県の住宅向け補助金」

建築費用を抑えたい場合、自治体が運用する補助金の利用は欠かせません。
石川県で利用できる補助金の例をご紹介します。
(金沢市)まちなか・居住誘導区域住宅取得奨励金
都市部への定住を促すため、中心市街地や居住誘導区域内に住宅を取得する世帯に対して支給される補助金です。
- 対象住宅:まちなか区域、居住誘導区域の新築および購入
- 補助額:基本100万円(若年加算50万円など、上限200万円、まちなか区域の場合)
- 加算要素:45歳未満、子育て世帯、移住者など
金沢市の都市中心部や居住を促進したいエリアに住宅を取得した世帯に対し、取得費用の5.0%(最大100万円)が補助されます。
さらに、世帯主が45歳未満であれば50万円が加算されるなど、最大200万円となるケースもあります。
(白山市)若者・子育て世帯定住奨励金
若者世帯や子育て世帯の定住促進を目的とした、新築住宅取得者への補助制度です。
- 対象住宅:市内の新築一戸建て(自己居住用)
- 補助額:最大90万円(基本30万円+加算最大60万円)
- 加算要素:世帯年齢・子ども人数・新婚など
白山市では、若年層や子育て世帯の定住を支援するため、新築住宅を取得する場合に最大90万円の補助金を支給しています。
申請には、年齢や扶養家族に関する条件を満たす必要があります。
(小松市)「ようこそ小松」定住促進奨励金制度
市外からの移住者が小松市で住宅を取得する場合に交付される奨励金で、地域への定住と交流の促進を目的としています。
- 対象住宅:新築または増築住宅
- 補助額:最大40万円(基本30万円+若者加算10万円)
- 加算要素:申請者の年齢が45歳未満
この制度は、小松市外から移住し、市内で住宅を取得して定住する人を対象に最大40万円を補助するものです。
年齢が45歳未満であれば10万円が加算されます。
このように、石川県の各市町村は独自に支援制度を運用していますので、家を建てる前に補助金額や条件を確認しましょう。
国が運用する補助金も活用できますので、詳しくは以下の記事をご確認ください。
〈関連ページ〉【GX志向型住宅】補助金はいつからいつまで?「160万円」受け取る条件や制度利用のメリット・デメリットを分かりやすく解説
こうした各種制度を上手に活用することで、費用を抑えながら理想の住まいを実現することが可能です。
まとめ│石川県の平屋は「細心設計のフジタ」まで

石川県の気候や地域特性を踏まえると、平屋は合理的かつ暮らしやすい住まいの選択肢といえます。
耐震性やバリアフリー性に優れ、将来を見据えた住環境として最適な仕様です。
一方で、敷地面積や断熱設計、日照条件など検討するべき点も多く、信頼できる設計・施工パートナーの存在が不可欠となります。
石川県で平屋をご検討中の方は、地域密着で丁寧な家づくりをする「細心設計のフジタ」まで、お気軽にご相談ください。
※建築予定地が施工エリア内(石川)の方のみ対応させていただきます。