住宅密集地などで家づくりを検討すると、建物や壁に囲まれた小さな庭が魅力的に映る場合があります。

実はこうした庭は、外部からの視線を遮りながら外観や内装のデザインを高める空間として人気が高まっています。

一方で、「暗くなるのでは」「湿気が溜まるのでは」といった不安の声もありますので注意が必要です。

本記事では、建物や壁に囲まれた小さな庭にどういった特徴があるのか、その魅力や注意するべきポイント、設計時に知っておきたいコツやアイデアもご紹介します。

石川県の工務店『デザインと高性能　細心設計のフジタ』では、コの字やロの字の建物や壁に囲まれた庭のある家も建築しています。

建物、外構のバランスが取れた家を求めている方は、お気軽にご相談ください。

建物や壁に囲まれた小さな庭とは

建物や壁に囲まれた小さな庭とは、建物本体や外構に囲まれた場所に設けられた空間を指します。

広さはコンパクトなケースが多く、眺める庭として設計されることもありますが、リビングなどとつなげて屋外空間として利用されることもあります。

設置されることの多い場所：中庭、建物裏など

こうしたコンパクトな庭は、主に次のような場所に設けられます。

• コの字、ロの字の住宅の中庭
• 建物の裏側と隣地との境界
• リビングやダイニングに面した屋外
• 玄関横などのアクセントとなる空間　など

このように、敷地条件が限られる場合でも実現しやすい点が特徴的です。

〈関連ページ〉【フジタの細心設計】人気の中庭をプランするときのポイントと実例

中庭、坪庭、バルコニーなどとの違い

「建物や壁に囲まれた小さな庭」を端的に表す言葉は「中庭」ですが、ほかに似た言葉もありますのでご紹介します。

• 中庭：建物に囲まれた、採光や通風機能を担う屋外空間
• 坪庭：鑑賞目的で設けられる小さな庭
• テラス：庭に張り出した台のような空間

どのような形態で庭を活用するのかを事前に決めておくと、目的に合致する満足度の高い庭になります。

では、建物や壁に囲まれた小さな庭は、実際にはどのような空間になるのでしょうか。

石川県で建てられた新築住宅の事例を見てみましょう。

建物や壁に囲まれた小さな庭の事例紹介

本事例は、L字型のリビング・ダイニング・キッチンに囲まれたコンパクトな庭です。

リビングからもキッチンからも庭を見渡すことができ、室内の延長として開放的な雰囲気を演出します。

面積を限ることでメンテナンス性が高くなり、常に完成度の高い庭を維持できます。

隣家の窓などを想定してフェンスも設置し、プライバシー性にも配慮している点にも注目です。

〈関連ページ〉注文住宅に庭は必要？メリットデメリットと様々なスタイルを紹介！

『デザインと高性能　細心設計のフジタ』には、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひごらんください。

〈施工事例〉

建物や壁に囲まれた小さな庭の魅力

ここからは、建物や壁に囲まれた小さな庭に、一体どのような魅力があるのかを確認します。

外観、内装がおしゃれになる

コンパクトであっても、庭があると窓越しの景色に奥行きが生まれて、内装デザインが優れたものになります。

玄関の近くやリビングなどに設置することで、住まいの外観の印象が引き立ちます。

プライバシー性が高い

建物や壁に囲まれることから、プライバシー性の高い庭になることも魅力です。

道路や隣家など周囲の視線を気にせずに済みますので、小さな庭に面するテラスでお茶をしても、本を読んでも人目が気になりません。

〈関連ページ〉リビングを守る”目隠しアイデア12選”│おしゃれや防犯、採光などを両立する方法を解説

コンパクトでもこだわりの庭ができる

植栽や素材選びにこだわることで、小さくても満足度の高い空間を実現できます。

広い庭では、落葉の処理その他のお手入れをする必要がありますが、小さい庭であればお手入れの手間も最小限に抑えられます。

採光、通風の補助機能がある

庭や窓の配置や種類によって効果は変わりますが、採光や通風といった効果を発揮することも期待できます。

特に北側など日差しが入りづらい場所に対しては、開口部によって光や風を届けられ、室内の住環境を高めることにつながります。

建物の傍らにある小さな庭は、外観デザインや住環境を整える働きがあります。

もっと具体的に、こうした住まいや庭について知りたい方は『デザインと高性能　細心設計のフジタ』まで、お気軽にご相談ください。

建物や壁に囲まれた小さな庭のデメリット

建物や壁に囲まれた小さな庭には、メリットだけでなく注意したいデメリットもありますのでご紹介します。

• 日当たりや風通しが悪いことがある
• コケやカビが発生することがある
• 定期的なメンテナンスが必要になる

このように、主には日当たりやメンテナンスについて悩みを抱える可能性がありますので、設計の段階で対策を検討することをおすすめします。

建物や壁に囲まれた小さな庭を作るコツ、アイデア

記事の終わりに、建物や壁に囲まれた小さな庭を実現するためのコツやアイデアをご紹介します。

建物の雰囲気とデザインを合わせる

建物と一体化する小さな庭は、外観デザインを高める要素となります。

一方で外観や内装とのテイストが合っていない場合、雑多な印象を与えてしまう恐れもあります。

シンプルデザインには直線的なタイル、和モダンな住宅なら自然石や和の植物など、建物や外構の雰囲気に合わせたデザインにしましょう。

育てる植物を想定して設計する

建物や壁に囲まれた庭では日当たりや風通しに制限が生まれますので、育成できる木の種類が限られる点に注意が必要です。

日陰に強い種類や成長が緩やかな植物を選ぶことで、お手入れに関する悩みを解消可能です。

光や風が通る配置計画にする

囲まれた庭では閉塞感が出やすいことから、光や風を取り込む方法がポイントになります。

室内に向かって窓を設けることで、採光と通風の両方を満たしましょう。

光や風を通すことは、庭の環境を良くすることに加えて、室内の住環境を高めることにもつながります。

雨水処理や排水の計画を適切に行う

囲まれるように配置される庭では、雨水の排水計画が重要視されます。

排水計画が不十分だと雨のたびに水たまりができて、コケや悪臭の原因にもなり得ます。

床面に適切な勾配をつけることに加えて、排水溝を設置することなど、湿気や水を速やかに排除する仕組みが必要です。

建材選びで湿気対策を取る

湿気がこもりやすい小さな庭では、素材選びが主にメンテナンス性に影響します。

たとえば天然木を利用する場合、質感は高いですが経年劣化が気になる恐れがあります。

定期的な塗装を想定することのほか、タイルや石材といった水に強い建材を利用することも効果的です。

照明計画で夜も楽しむ

リビングやダイニングなどに面する庭は、照明計画によって印象が大幅に変わります。

庭の植栽をライトアップすれば、写真のように非日常的な空間を実現できます。

なお、照明は後付けすると配線や電源の問題が出ますので、設計の段階から設置する希望を伝えましょう。

石川県で建物に付属するコンパクトな庭に魅力を感じる方は『デザインと高性能　細心設計のフジタ』にご相談ください。

外観、外構と内装がマッチした、優れたデザインの注文住宅を実現します。

まとめ│小さな庭で外観、内装、住環境を整えよう

建物や壁に囲まれた小さな庭は、限られた敷地条件の中で、外観や内装、住環境を向上させてくれる存在です。

外からの視線を遮りつつ自然を感じられますので、室内にいても庭があるメリットを感じられます。

日当たりや湿気、メンテナンスといった注意点もありますので、庭を作る目的を明確にした上で、外構計画にも強い会社に依頼することが重要です。