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高気密高断熱って何?石川県で建てるベストな高気密高断熱住宅について

2021.06.21住宅コラム

高気密高断熱ってそもそもどういう定義?

高気密・高断熱住宅という言葉を、新築を検討されていると必ずと言っていいほど耳にされると思います。
しかし、何を基準として「高い」気密・断熱と言っているかの定義については意外と曖昧です。

①高気密住宅とは

まずは「気密」についてです。

気密は「建物全体の隙間がどれくらいか?」をC値という値で表します
このC値も、数値が低いほど隙間が少なく高気密の住宅と言えます。

気密に関しては、国交省などが公に定める明確な基準は無いに等しい状況です。
(実はあるのですが、C値:5以下 を推奨)

建築業界では、C値が1以下を高気密住宅、0.5以下を超高気密住宅と言うことが多いです。

断熱性に関しては自社での基準などを設けている会社も多くなってきましたが、気密性に関してしっかり数値を出している会社は実は多くありません。

気密性は机上の計算ではなく、実際の建物の隙間を数値として出します。

そのため、施工する職人さんの腕で左右されることや、悪い数値が出てしまってもやり直しがききにくい、「建てる側にとってプレッシャーになること」がたくさんあります。

なので気密性を測定している会社は、施工にも自信を持った品質を提供している裏付けでもあると考えてよいでしょう。

②高断熱住宅とは

続いて「断熱」についてです。

まず石川県は、国が定める省エネ基準という区分では5地域・6地域に当てはまります。

省エネ基準とは、全国を8つの地域に区分してその地域に応じた、最低限の基準となる断熱性能を決めたものです。

断熱性能は、昨今ではUA値という指標が多く使われています。

UA値は、壁・床・天井(屋根)の断熱材の種類・厚さ・熱の伝えにくさ(熱還流率)や、窓サッシ・玄関ドアなどの各部位の断熱性能を1つ1つ見て計算をします。

そして家から出入りする熱の量を、総合的に計算して1つの値にまとめます。
UA値は、数値が低いほど、熱が家の内外で出入りしにくく、その分断熱性能が高いということになります。

なお、石川県があてはまる5・6地域は、

UA値で表すと0.87W/m²・Kです。

高断熱の1つの指標であるZEH(ネットゼロ・エネルギー・ハウス)では、
0.6W/m²・K以下が基準となっています。

数値だけで見ると、約1.5倍近い断熱性能が必要です。
断熱性を比較する際は、UA値での数値で比較してみるとよいでしょう。

高気密高断熱のメリット・デメリット

気密と断熱に関して、概要はなんとなく分かってもらえましたでしょうか?
次に、高気密高断熱のメリットと、デメリットを見ていきましょう。

①高気密・高断熱住宅のメリット

まずは高気密のメリットは、「躯体を長持ちさせる可能性が高いこと」です。

躯体を長持ちさせる可能性が高い理由は、壁内結露のリスクが減るからです。

壁内結露とは、冬季によく起こる現象ですが、壁の中で結露が生じることで壁の中が濡れてカビや腐食が起きる現象です。

原因は冬に室内の空気が、壁の隙間などの中に入り込んでしまうことで発生します。

気体の中に含まれる水分が、冷たい壁の中に入り込むことにより空気が冷やされて、空気中の水分が、気体の状態から液体になります。

この水分が壁の中や、断熱材などに付着して、カビなどを発生させます。加湿器などを室内で使っていると、より発生しやすくなります。

この壁内結露も、気密性が高く隙間が少ないと、壁の中に空気が入り込まず、躯体を長持ちさせることに繋がります。

つづいて、高断熱のメリットは「冷暖房の効きがよく光熱費を抑えることができること」「健康寿命が伸びる可能性があること」です。

断熱性が高いことにより、室内外との熱の出入りが少なくなり「冷暖房の効きがよくなります」

建てられた方からは、「アパートに住んでいた頃は、暖房も設定温度高めで回しっぱなしだったけど、設定温度低くて弱運転で十分温まる」といったお声も頂いています。

アパートなどから戸建に引っ越しをすると、光熱費は上がることが多いですが、高断熱の家では逆に下がることもあります。

また冬季など、昔の古い家ではストーブを焚いているリビングは暖かいけど、廊下や洗面に出るといきなり寒い、といった経験ありませんでしょうか?

高気密高断熱の家であれば、家全体の保温性が高いので、夏でも冬でも居室から廊下、洗面所なども快適な温度で過ごすことができます。

これにより、ヒートショック(寒暖差で血圧が急激に変化して意識を失ったり、時には死に至る事象)などを極力防ぐことができます。

高気密高断熱の家は、健康寿命という観点からも長生きできる可能性が高いといえます。

②高気密・高断熱住宅のデメリット

デメリットは「コスト」になります。

気密を測定するにもコストがかかります。当然丁寧な施工をする分、安かろう悪かろうの仕事では高気密住宅はできません。

断熱も同じように、省エネ基準を満たす一般的なレベルの断熱材と、ZEH~HEAT20をクリアするような高断熱住宅では、使っている断熱材もコストがかかります。

しかし、「見た目だけのコスト」(建築費用)は当然高くなりますが、「実際のコスト」(月々の住宅ローン+光熱費)を考えてみましょう

高気密・高断熱仕様にかかるコストによって生まれる、光熱費の削減額まで見ると本当にコストアップなのか?は高気密高断熱を適正価格で建てることにより解決できる問題と考えています。

③デメリットを踏まえての「ベストな高気密・高断熱」

ただし住宅設計というのは、やみくもに高気密高断熱の性能を高めればいい、というものでもありません。

デメリットでも解説したコストとのバランスが重要です。

高気密高断熱を求めて「高すぎる家」になってしまっては、光熱費でコスト回収もできなくなります

なので、必要以上のコストを掛け過ぎない「適材適所の高気密高断熱」がベストであると考えています。

石川県で高気密高断熱は主流なの?

石川県では、高気密高断熱住宅は、もう主流であると言って良いでしょう。高気密・高断熱住宅と言える、住宅を建築されている会社も多くいます。

省エネ基準を標準としても石川県の気候を考えれば、より高い断熱性能が必要であると考えるのが普通ではないでしょうか。

省エネ基準では、佐賀県や熊本県も同じ5~6地域です。

冬季には雪も多い石川県で建てる家が、九州と同じ断熱性能で良いはずがありません。

気密性能についても、冬季の寒さが身に堪える気候が故に、高い気密性能をPRしている会社は多くあります。

高気密高断熱をPRしている会社の中から、予算やデザインなどの他の重要視したい項目との総合点で、ご自身にあった会社を選んでみてください。

フジタではW断熱工法に対応。夏涼しく冬暖かい。

フジタでは、G2グレードというさらに高いレベルの断熱性能を実現しています。

先日のとある物件は0.42W/m²・Kを記録しており、ZEH基準から比べても1.4倍以上の高性能を実現しています。

高断熱の秘訣は、内断熱と外断熱の併用によるW断熱です。

一般的に多いのは内断熱です。内断熱は柱と柱の間に断熱材を充填する方式です。

この断熱方式は、施工性もよく断熱材の種類によっては、高い断熱性能を計算上は出すことができます。

しかし、計算では表されない「熱橋」という現象があります。

熱橋とは柱などの断熱材以外の箇所から、室外の温度が室内に伝わってしまう現象のことです。

約40坪の住宅では、外気に接する部分での熱橋部分は全体の約20%にもなります。

この熱橋をなくすことと、気密性能を向上させる2つの目的で、躯体の外側に断熱材を貼って、断熱材で全体包み込むように施工します。

この内側と外側、2つの異なった断熱材を使用することによって、フジタは高気密高断熱を実現しています。

また気密に関しても中間測定を行っており、毎回C値:0.5を下回っている性能を出すレベルの施工を行っています

こういった設計施工により、フジタのW断熱工は、夏に涼しく冬暖かい性能を、1邸1邸実現しています。


高天井からの柔らかな日差しで、上質空間を演出するコンセプトハウスが白山市あさひ荘苑にオープン。


メリハリある横長連続窓と、落ち着き感じるミドリの坪庭が見どころ。


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