Column住まいづくりのガイドブック

注文住宅の玄関で実用性・デザイン性を兼ね備えるためのテクニック

2021.09.23住宅コラム

玄関は住宅の顔とも言えるべき場所です。


注文住宅の玄関は外側から入ってくる時の外観、外から中に入った時の第一印象、そして家から外出する時の印象で家の価値が大きく変わります。


来訪者からの印象、そして何よりお住まいになる方の、1日の始まり・1日の終わりを気持ちよくするために重要な要素です。


今回は、注文住宅の玄関における実用性とデザイン性を兼ね備えて、使いやすくデザイン性の高い玄関に仕上げるためのコツを紹介していきます。


それでは、今回の記事のポイントです。

・玄関は家に人を迎える場所、マイホームに帰ってくる場所として重要な場所です

 

・モノが散乱しがちな方はシューズクロークを検討してみましょう

 

・今、玄関に置いてあるモノ、将来置きたいモノをしっかり考えて打合せしましょう

 

・玄関は「抜け」で空間の広がりを演出することが大事

 

・ペットを買いたい方は、玄関に将来設計を入れ込んでおきましょう


注文住宅における昨今の玄関設計

石川の注文住宅玄関例1

それでは注文住宅の玄関設計において、昨今の流行や気を付けるポイントを紹介していきます。


まず、40坪以上のある程度間取りに余裕があるプランニングをする場合、シューズクロークを採用することも出てきました


シューズクロークとは、玄関に隣接する形で設けられる土足で出入りできる収納スペースのことです。


玄関の土間が続いており、靴以外に色々なモノが収納できます。


例えばゴルフバック・サイクリング・アウトドア・車やバイク関連グッズ・ガーデニングなど多岐にわたるモノを収納できるスペースとして人気です。


扉を設ける場合と、オープンなスペースにする場合、両方考えられますが使い勝手などを考えて決めましょう。


そして靴の多さを冷静に数えて、収納する靴の数に応じて収納もしっかり考えましょう


玄関収納もしくは収納棚が少ないと、どうしても玄関の上がり框のところに靴がたまりがちになります。


生活感を醸し出さないよう、見せない設計・”片付けることができる玄関” がポイントです。

注文住宅の玄関での実用性で考えるべき点

普段の靴の散乱が気になるのであれば、シューズクローク の採用が良いでしょう。


ただし、シューズクロークを採用すると建物全体の坪数が大きくなりますので、シューズクロークが設けられない場合は大きめの玄関収納を導入しましょう。


また、土間エリアに置く予定のモノをあらかじめ考えておきましょう


今ご自宅の玄関付近に何が置かれているか?を思い返してみると、意外とモノが多く置かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。


特に子育て世代であれば、ベビーカーやお子さんの遊び道具等、ご夫婦の趣味によってはスポーツ用品なども考えられますね。


急な来客などがあった時に困らないよう、収納したいモノと収納できる場所は設計に盛り込んでおく方が良いでしょう。


昨今は、感染症対策として玄関に設ける洗面も注目されてきていますが、コストとスペースのバランスの検討も必要です。

注文住宅の玄関でのデザイン面で考えるべき点

まず注文住宅の玄関でのデザインで重要な点は、視線の「抜け」での広がり感を演出する点です。


「抜け」とは、パッと玄関ドアを開けた時に視線が遠くまでいくことで、広がりを感じる現象のことです。


抜けは横に広がっていてもよいのですが、面積を取ってしまいます。


そのため玄関ドアを開けて入った正面に、坪庭などを設けると玄関を広く魅せることができます。


プランニング上、どうしても正面に抜けが取れない場合、正面に間接照明+塗り壁やエコカラット等を設けると第一印象が格段に良くなります


また生活感を出さない工夫として、一般的な玄関収納ではなくオープンな靴収納ができる棚を引き戸で覆ってしまう、というのも1つの手段です。


引き戸もマットホワイトな引き戸を使えば、壁紙に同調して目立ちにくくなったり、逆にインテリアに合わせた木目でも良いでしょう。


アウトセットや上吊戸といった納まりの引き戸であれば、土間と框をまたいで引き戸が行き来することができます。

注文住宅の玄関での失敗事例

続いて、注文住宅の玄関でのよくある失敗事例を見ていきましょう。


1つ目は、「単純に狭い」という点です。


玄関は役割を果たしつつ、最小限の寸法で作ろうと思えばできてしまいます。


そのため、床面積を絞っていくとシワ寄せが来やすい場所でもあります。


寸法的に最小限でも、奥行感(視線の抜け)などが考えられていれば問題ないこともありますが、それもないと「単に狭い」となってしまいます。


2点目は、「収納量が確保できていないこと」と「カウンターがないこと」です。


実用性の面で考えるべき点でも解説した通り、靴の量を把握せず靴が溢れてしまうことをよく聞きます。


靴は数量をしっかり把握すること、そして趣味や子育てにおける玄関に置くべきモノを書き出して把握して、設計士と相談しましょう。


また、カウンターが幅90cmでもあると非常に便利です。


宅急便が来た時の印鑑、自転車のカギ置き場など、玄関では小物を置くスペースが活躍します。


カウンターがないと地味にストレスになりますので、玄関収納にはカウンター状に使える場所を設けておきましょう。

3点目は「ペットを飼う場合、ペットスペースを兼用するか否かが未検討」という点です。


ワンちゃんなどを飼っている場合、飼いたいと思っている場合、玄関でペットを飼うかどうか、をしっかり考えましょう。


室内犬や猫ちゃんなど、リビングで飼う場合は良いですが、大型犬などの場合は玄関で飼うかどうか?をしっかり検討しておく必要があります。


今、飼っている方であればイメージしやすいのですが、新築になったらペットを飼いたい!という方は、どこで飼うか?をしっかり考えておきましょう。


玄関で飼う場合は相応の設計が必要なので、ペットを飼いたいと思っている方は設計担当に相談してみてください。

フジタの注文住宅での玄関事例3選の紹介

それでは、フジタの玄関事例を紹介していきます。

事例①北安田コンセプトハウス2020(正面に坪庭)

視線の抜けをしっかり確保した玄関です。


このように廊下の突き当りが窓で抜けていることで、玄関全体が広く感じる効果があります。

事例②実邸での事例(正面扉にシューズクロークと中庭)


こちらの実邸での玄関施工事例でも、玄関入った部分に坪庭がのぞく雪見窓を設置。


この窓によって、玄関を明るくしている効果と共に、見た目の広さを付加しています。


そして廊下から入っていく抜けによる奥行き感が感じられる設計になっています。

事例③実邸での事例(飾り棚と手前側が収納)

こちらの御宅でも、玄関の実際の床面積より広さが意識できる設計になっています。


玄関土間に設置した土間面~天井近くまである高い窓によって、玄関の明るさを確保すると共に、開放的な空間に変えています。


そして玄関からリビングにつながる奥行きをしっかり確保しています。


昔の家のイメージでは、玄関ホールとリビングが隣接していると、冬に寒いのでは?という印象をお持ちの方もいると思います。


フジタでは断熱性能もZEHレベル相当の断熱になっているので、こういった温熱環境の面でも安心です。


高天井からの柔らかな日差しで、上質空間を演出するコンセプトハウスが白山市あさひ荘苑にオープン。


メリハリある横長連続窓と、落ち着き感じるミドリの坪庭が見どころ。


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