Column住まいづくりのガイドブック

家事動線で失敗しないためのコツ!真似したいフジタの間取りも紹介

2022.09.23住宅コラム

注文住宅を検討するときに、「こだわりたいポイント」で常に上位にあがってくる項目が「家事動線」です。


昔に比べて、共働き家庭の割合が増加していることもあり、毎日の家事の「時短」は生活を左右する問題にまでなっています。


今回は、そんな家事動線で失敗・後悔しないために抑えるべきポイントや、ぜひ取り入れてほしいフジタの間取りまで思い切って公開していきます。


それでは、まず気になる後悔しないための家事動線のコツなど、今回の記事の結論からです。

・「家事動線」には大きく2つあり、料理に関する動線と、洗濯に関する動線があり、さらには「生活動線」という視点もある
・料理に関する動線は意外と難しくないが、洗濯に関する動線は家族ごとの考え方や、普段のクセまで考えて設計する必要がある
・家に帰宅〜玄関から、まずどこにいくか?といった生活動線も、家事動線と同時に考えて設計することをおすすめ

1.家事動線とは

キッチンダイニングで楽しそうにする親子

出典:白山市T様邸

まずは、注文住宅の間取りを考えているときに、よく出てくるキーワード「家事動線」とは、そもそもどういったものか?をみていきましょう。


家事動線とは、家事(主に料理・洗濯・掃除)における動き、特に間取りにおける部屋間の経路のことを指す用語です。


一般的には、例えばキッチンとパントリーを隣接させる、ドアを付けるか付けないか?といった視点が家事動線と想像される方が多いです。


その視点も正解ですが、実は経路だけではなく適材適所での収納や、部屋の用途の見直しをすると、さらに使いやすくなっていくでしょう。

1-1.生活動線との違い

広い収納スペースが隣接している玄関

出典:野々市つばきの郷 モデル

家事動線と似たような考え方ですが、「生活動線」という考え方もあります。


家事動線は、家事に関する経路や使い勝手を考えるものに対して、生活動線は例えば階段の位置や、玄関まわりの収納に関する経路など、家事だけでなく生活する中の経路を指します。


生活における動きをいかにスムーズに、家族に合ったモノに設計するか?


生活動線は家事動線と深く関係しており、複合的に設計していかなければなりません。

2.家事動線で失敗しないためのポイント

それでは、料理・洗濯の2つの家事をスムーズにするためのコツをみていきましょう。

2-1.料理(キッチンまわり)

キッチンまわりの家事動線でのチェックポイントはこちらです。

・食材買い出しの量が多い方は、玄関からのアクセスを良くする
・パントリーは、普段買い溜めをする方のみにオススメ
・背面収納(カップボード)は引き出しタイプを多めにした方が良い
(開きに比べて若干高いですが)

昨今のキッチンは、背面収納(カップボード)も充実しており、単純に食器や調味料や保存食をストックできるような引出し収納が主流です。


ただ、例えばミネラルウォーターをペットボトルで買っている方や、家族の人数が多い方ではパントリーがあるとよいでしょう。


昨今は勝手口を、防犯や断熱の観点から設置される方は少なくなっていますが、勝手口付近にパントリーを設けると重いものを持つ移動距離が減るでしょう(勝手口~駐車場のアクセスが良いこと前提)


また感染症防止の観点からは、洗面所(もしくは洗面台)が玄関からアクセスしやすい場所にあるとよいでしょう。

2-2.洗濯(洗面所まわり)

2つ目は洗面所(洗濯)は動線の影響が大きく、しっかり検討することをおすすめします。


洗面まわりのキーポイントは、「干す場所の確保」と、「干す・畳む・収納の作業をいかに近くでできるか」です。

・干す場所の確保

洗濯物の部屋干し場所調査結果

出典:ダイキン工業

昨今は室内干しが主流になっています。


よくリビングや寝室などにホスクリーンが設置されて、生活感が丸出しになってしまう設計がありますが、フジタではデザイン的にもあまりおすすめしません。


洗濯機の場所と、干す場所を家族ごとの生活スタイルも考えたうえで、あらかじめしっかり考えておきましょう。


・脱衣室~洗濯機~干す場所(ランドリールームなど)は短く

家事動線を考えた間取り例

ランドリールーム(サンルーム)を設けるのであれば、ランドリールーム内に洗濯機があると使いやすい方が多いでしょう。


洗濯して重たくなった衣服を別の部屋まで持っていくのは手間がかかるため、できれば洗濯機と干す場所は同じか、隣接するとアクセスがしやすくなります。


また、ここで衣服乾燥を短くするコツは、ランドリールームの換気をしっかりすること(風圧が確保できる天埋扇がおすすめ)と、サーキュレーターを置くためのコンセントを設けておくことです。


・干す~仕舞う場所も短く

家事動線を考えた間取り例

そして洗濯で手間がかかるポイントは、乾いてからも畳んで収納しなくてはいけないことです。


そこで、タオルや下着・靴下類、パジャマのような衣服は、風呂と隣接した脱衣室に収納できるスペースをしっかり確保しておくと、風呂をあがってすぐ着替えることができます。


※洗濯で注意すべきポイント

・脱衣室・洗面台と干す場所と兼用すると、使いにくくなる


・リビングや和室に洗濯物を吊るすのは、デザイン上もおすすめしにくい


・乾太くんは乾燥時間を一気に早められるが、ガス代が掛かることを承知の上、導入しましょう

※目安の月額の電気・ガス代は都市ガスで約1,500円、LPガスで約2,300円、今後さらに上昇する可能性あり

3.マネしたくなる家事動線の間取り事例

フジタの事例で、特に家事動線として使いやすい間取りを紹介していきます。


家事動線にこだわって間取りを決めたい方の参考にしてください。

3-1.白山市あさひ荘苑

白山市あさひ荘苑間取り

注目点は2つです。


1つ目は洗濯機を置いたユーティリティで、洗濯と室内干しが1つの空間で完結できるようになっています。


3帖ほどのスペースですが、奥行が長い設計になっており、家族4人分の衣服をしっかり干すことができます。


2つ目はシューズクロークからの生活動線です。


家族が使うスペースと来客スペースが分かれており、オープンなシューズクローク → 洗面での手洗い → 収納スペース → キッチンへ、生活上のアクセスに配慮して設計しています。


モデルハウス詳細はこちらをご覧ください。

3-2. 野々市市中林モデル

野々市市中林モデル間取り

キッチンを中心とした回遊性が特徴的な間取りです。


洗濯や家事が行える脱衣室があることや、隣接してクローゼットがある点も使いやすさを重視して設計しています。


洗面化粧台をお風呂の横に持ってくるのではなく、キッチン背面に開放的にもってきている点も、画一的なプランとは少し違うポイントです。


また、キッチン付近にカウンターを多く設けており、家事だけでなくちょっとした作業やリモートワークなど幅広い使い方ができるようになっています。


そして、トイレと手洗いだけ玄関付近に持ってきている点は、来客の利便性も考えての設計です。(トイレは洗濯などの家事で流動性はあまり関係ない)

4.まとめ

家事動線では決まった正解や法則はなく、家族ごとのニーズや使い方、考え方などを考えて構成していきましょう。


フジタでは設計士がプラン相談を直接承っており、家事・生活動線に配慮したプラン設計も得意としています。


そして、事例1で紹介した「白山市あさひ荘苑」が現在モデルハウスとして公開中です。


リアルサイズのモデルハウスになっている点と、解説した家事動線も体験いただけます。


気になった方は、ご予約をこちらからしていただけますので、お気軽にお越しください。

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